きもの くらち

きものくらちの小牧店ブログ

おかいこさま

5月20日ごろから6月4日ごろまで二十四節気で、小満(しょうまん)といい、あらゆる生命が、太陽の光を浴び、万物がすくすくと成長していく季節だそうです。

そして七十二侯では、5月20日から25日ごろまでを蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)といい、蚕が桑の葉を沢山食べて成長するころで、人々の暮らしを支えていたため、織物が盛んな地域では、蚕を『おかいこさま』という敬称で呼んでいたのです。

絹は、おかいこさまから出た糸をいいます。その絹は1個の蚕のつくった繭から800メートルから1400メートルもとれる、天然繊維では最長で丈夫なものなのです。昔から、絹は、3世代は着られるほど、丈夫なので高い。ということを聞きました。

先日も、お嬢さまが総絞りの素敵な色のお振袖をお持ちいただき、小物合わせをさせて頂きました。じつは、そのお振袖、70代のおばあ様が成人式に着用されたものだということです!それをお母様も着られて、お孫様まで着用されるのです。管理状態が良く、あと何代でも着用できそうなお振袖でした。おかいこさまに感謝です。