七十二侯で、6月26日から菖蒲華(あやめはなさく)
アヤメが花を咲かせる頃。アヤメが咲くと、梅雨到来といわれていました。
アヤメ、ハナショウブ、カキツバタはよく似ており、非常に見分けがつきにくいですよね。
見分け方をご紹介
簡単に言うと、アヤメは花びらの中心部分が文目(あやめ)。そして陸地に咲いています。
菖蒲は中心部分が黄色。菖蒲が好むのは、水辺です。。水の流れに沿うように、菖蒲が群生して咲く姿は圧巻ですね。
杜若は中心部分が白。杜若は水を好みます。だから杜若が育つのは、池や沼地など常に水がある場所です。
着物の柄で言うと、水辺に木の板が渡され(八ツ橋)、そこに花がある場合は杜若です。大半、着物は杜若なのではないでしょうか?
というのも、伊勢物語で、在原業平がうたった、東下りの杜若の和歌が有名です。
からころも きつつなれにし つましあればはる ばる来ぬる たびをしぞ思ふ
〔唐衣を着ているうちに体になじんでくる褄つまのように、長年連れ添って馴染んだ妻が都にいるので、はるばるとやって来た旅のわびしさが身にしみることよ〕
着物と杜若は縁の深い関係なんですね。
在原業平の名前からとった柄で、業平菱が有名です。
三重襷(みえだすき)模様のことで、業平格子ともいう。公家(くげ)の直衣(のうし)にこの模様を用いるところから、王朝時代の公達(きんだち)のうちで、代表的な人物である在原業平の名をとって「業平菱」「業平格子」の俗称が近世生まれたそうです。
着物の柄としても良く見かけます。
杜若です。
業平菱は食器の模様にも使われています。身近な文様をみつけるのも楽しいですよ♪


