きものくらちの小牧店ブログ
絹紙布織の帯
2021.06.11
紙布とは、その名の通り、紙から作られた布のことです。
古くから子文書にも使用されていた手漉き和紙は非常に強く、1000年以上の耐久性があると言われていているのです。
和紙の中でも繊維が特に太く強い楮(こうぞ)という植物を丹念に加工し、経糸には絹、横糸には手漉き和紙から紡いだ糸を使用し、織りあげた帯に独自の絞り染め技術で色を染み込ませたのが、今回ご紹介します京都陽道庵の帯。
こちらの帯は、無地、小紋、紬、訪問着まで合わせることはもちろん、夏も冬も年中合わせることのできる帯です。
夏はすずしく、冬は暖かいのだそうです。
今回はこの帯を使ったコーディネイトをご紹介。
小地谷ちぢみのベージュの無地の夏着物に合わせて。
紙布帯の染め色に銀色が入っていて、キラキラして涼し気な印象です。
結城ちぢみの紺地に絶妙な茶や緑が混ざったような単衣に最適な反物に、帯も絶妙な紺系の紙布帯を合わせて。
今回は同系色の着物と帯を合わせましたが、帯を交換したコーディネイトでも素敵ですよ。
年中使える帯は少ないです。かといって、7.8月だけに使う帯を揃えるのも大変ですよね。そういう時にこそ、こんな年中使える帯が役に立ちます。