きもの くらち

きものくらちの小牧店ブログ

有松絞と博多帯

日本の伝統工芸の着物。博多織の帯と有松絞の浴衣。

鎌倉時代からある博多織は、福岡県の織物です。

初心者にもおすすめの博多帯。特におすすめの理由は、平織と呼ばれるものであれば、年中使用することができるマレな帯なんです。

通常は季節に応じて、帯も変えなくてはなりませんが、カジュアルな着物であれば、年中使用することができます。

そして締めやすい。博多の献上柄は全通なので、初心者でも柄を気にすることなく締めることができますし、きゅっと、締めたら緩まない締めやすさもあるのです。

落語界では真打に昇進すると博多帯を締めて、高座にあがります。また、相撲界では十両以上にあがると博多織をしめることが許されます。

そんな博多帯の献上柄の人気が出てきています。

献上柄は大きく4つの模様で構成されています。

縞のモチーフ①、②は、家内安全、子孫繁栄の願い
①中子持縞(親子縞)・・・「親」を表す太い線の間に「子」を表す細い線があり、親が子を包み込み守っている様子を表します。(家内安全)
②両子持縞(孝行縞)・・・中子持縞と逆の配置で、親から子へ広がっていく様子を表します。(子孫繁栄)

仏具のモチーフ③、④は、 魔除け、厄除けの願い

③独鈷・・・煩悩を打ち砕き、菩薩心を表すための密教法具

④華皿・・・仏の供養をするときに花を散布するための器

です。

 

愛知県名古屋市緑区の有松・鳴海地域を中心に生産される絞り染めの織物。江戸時代に誕生して以降、日本国内における絞り製品の大半を生産しており、1975年9月4日、国の伝統工芸品に指定されました。

有松絞に半幅帯をすると浴衣として、花火大会に行っても素敵ですが、長襦袢を着用し、有松絞の浴衣を着て、博多帯をすれば、お昼間にお友達とお茶をしにお出かけしたりするのにも素敵な夏着物としても重宝します。

そして年齢関係なく着用できるのも素敵な伝統工芸品ですね。