花見

桜は花見で、秋は紅葉狩りなのか。疑問だったので、調べてみました。

奈良時代、「花」と言えば梅。奈良時代は、服装も生活も、中国の影響が強かった時代で、中国で文人たちが愛した梅が日本でも大切にされ、万葉集の中で、梅を詠んだ歌は約120首、桜を詠んだ歌は約40首。奈良時代の人たちが、どれだけ梅を愛していたかがうかがえます。

対して、平安時代は国風文化が花開いた時代。遣唐使が廃止され、服装も唐風のものから、衣冠や十二単といった日本独自のものへ。そして、ひらがなが使われるようになり、多くの日記、随筆、物語と言った文学作品が次々と誕生します。そんな時代の流れの中で植えられたのが桜だったのです。多くの貴族たちが桜狩り(いい枝ぶりの桜を取りに行って、自分の土地に植えたのです。)をした結果、里には多くの桜が植えられ、わざわざ狩りにいかなくても桜が見られるようになっていき、宮中を始め、貴族の邸宅では桜を見ながら詩歌を楽しむ花見の宴が催されるようになり、多くの桜を詠んだ歌が作られたのです。そして、いつしか「花」は桜を指すようになったのです。

昔は桜も狩られていたようですが、今は近場で桜を眺めて宴会・・・花見。という事なんですね。

平安時代は身近な環境に紅葉がなかったため、紅葉を楽しむ場合は山や渓谷に足を運ぶ必要がありました。しかし、当時の貴族にとって歩くことは「下品な行為」とされていました。そのため、紅葉を見に出かけることを「狩り」に見立てるようになったとされています。現在の紅葉狩りは単に紅葉を眺めるだけですが、平安時代の貴族たちは紅葉を求めて山や渓谷へ足を運び、真っ赤に染まったもみじの木を折り、実際に手に取って鑑賞していたといわれています。

今は、山に生えている紅葉を見に行くだけで、枝を折ったりしたらマナー違反ですが、紅葉狩りのままですね・・・。

 

お花見の季節。春らしい色合いが着たくなります💗こんなコーデはいかがでしょう。

薄紫の米沢紬に白とグレーの博多帯。帯締めは藤色を。

 

 

 

 

 

 

 

 

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