きもの くらち

きものくらちの小牧店ブログ

男性の着物

女性の着物は年齢、未婚、既婚、TPOによって着物や帯が変わってくるものですが、男性は種類も少なく、数パターンの種類で幅広いTPOをカバー。年齢による区別もあまりないため、20代で揃えた着物を80代になっても着用できるというのは大きなメリットです。うらやまし~い。

ですが、女性のような色とりどりの華やかさや、色選びの面白さなどもないので、女性で良かったとも思います。

ちなみに女性でも20代から80代まで使える着物はもちろんあります。ただ、若い時には似合った色が似合わなくなる。ということはありますが・・・。

男性の着物や帯の種類を見てみましょう。

【フォーマル「黒紋付」「色紋付」】

男性の第一礼装は「黒紋付(くろもんつき)」とされていて、羽二重(はぶたえ)というごく滑らかな生地に五つ紋(いつつもん)を染め抜いたもの。

着物に羽織と袴が基本形で、綴れの帯、雪駄、籠打ちなど白い羽織紐、白扇などを合わせます。結婚式や披露宴で新郎が着用しているのを見掛けることが多いでしょう。

「色紋付」は黒紋付に次ぐ略礼装。紋の付け方によって格が変わります。女性が着用する色留袖とほぼ同様の扱いです。

【ダークスーツ感覚「お召」】

お召しの着物を一着持っているだけで、結婚式の参列・ビジネスシーンでの会合・パーティーや食事会、茶道のお茶事まですべてカバーできます。結婚式やお茶事に出席する場合には袴を着けると良いですね。

紋なしの羽織であれば日常的に着用しているスーツ感覚で使えるので、レストランでのお食事やお出掛け着としても良いでしょう。フォーマルからカジュアルまで対応できるお召は、便利な着物です。

【カジュアルな「紬」】

もっとカジュアルシーンで着こなしたい方は、「紬の着物」がおすすめ。着物と羽織を同じ色で着ていると普段着のイメージが強くなりますが、羽織と着物を同色系の濃淡にすることでスタイリッシュな着物スタイルに仕上がります。紬の着物は洋服でいうところの「ツイードジャケット・スタイル」です。

羽織を脱ぐとスーツでジャケットを脱いだ状態と同じなので、よりカジュアルな雰囲気になりますが、上手に和服を着こなし粋です。「着流し」と呼ばれるスタイルでカッコ良く着られたら男前度はグングンアップ!!!

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【帯

男性の帯は「角帯」と「兵児帯」の2種類が基本。

最も格が高く冠婚葬祭向きなのは「綴れの角帯」。

着物から浴衣まで幅広く合わせられるのが献上柄の博多角帯。その他、西陣で織られている柄物の角帯にもおしゃれな物がたくさんあり、配色・柄・素材感によって格を使い分けます。

兵児帯は角帯と比較して、カジュアルなシーンで着用される帯。

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これだけではないのですが、おおざっぱにいうと、バリエーションが女性に比べてとても少ないです。

ブラックフォーマル、スーツ、デニムぐらいの感覚しかバリエーションが無いので、組み合わせは簡単!

最近はデザイン性のある御召が多く出てきていて、男の人でも絵羽の着物もありますし、紬も種類が豊富なので、カッコイイ織りの着物も沢山あります。

浴衣ぐらいしかデザインのあるものは見なかったのですが、今は本当にカッコイイ着物が増えてきました。是非、男の方にも着物を着て頂きたいですね。