きもの くらち

きものくらちの小牧店ブログ

雀始巣(すずめはじめてすくう)

七十二侯では、雀が巣を作り始める頃。俳句や民話、童謡にも用いられ、日本人にとって古くから身近な存在である雀ですが、最近では生息数が少なく、貴重な存在になっています。

雀は着物や帯に描かれているのをたまに見ます。しかし吉祥文様としてでなく、他のものを一緒に描く事で季節感や身近な可愛い物として普段着など幅広く使用される唯一無二の鳥でしょう。

小さい雀なら、春。

稲穂と描かれていたら、秋。

竹と描かれていたら、通年。

雀だけなら通年着ることができます。

 

私が若い頃、着付けの先生が、薄い水色の着物の裾に竹林が描かれた着物を着ていました。

とても素敵だと、話しかけると、「舌切り雀のお話なのよ。」といって、上前の着物をめくり、下前に描かれた雀やつづらの絵を見せてくれました。隠れている場所のお洒落が着物の独特の文化かもしれません。着物は粋な衣装ですよね。

今日は、おめでたい柄としても描かれている雀は、ふくら雀といって、振袖の帯結びの名前にもなっていますし、珍しい振袖の柄に、ふくら雀が描かれていたのでご紹介いたします。

このふくら雀柄の着物はおめでたい柄として通年着ることができます。
本来は「寒中に羽毛をふくらませて丸くなっている」または「穀物をお腹いっぱいに食べて太っている」の雀の姿をデザインした柄です。