きものくらちの小牧店ブログ
立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花
「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」これは美人を形容する言葉ですが、元々は生薬の用い方をたとえたもの。
「立てば芍薬」の”立てば”はイライラとし気のたっている女性を意味し、芍薬により改善されます。芍薬の根を使うのですが、痛みを取ったり、筋肉のこわばりを取ったりします。
「座れば牡丹」の”座れば”はペタンと座ってばかりいるような女性を意味し、それは「お血(おけつ)」(お=やまいだれ+於)が原因となっていることもあります。
「お血」とは、漢方で症状を表現するのに用いられる言葉のひとつで、腹部に血液が滞った状態を意味します。「お血」は牡丹の根の皮の部分(牡丹皮・ぼたんぴ)により改善されます。
「歩く姿は百合の花」は百合の花のようにナヨナヨとして歩いている様子を表現し、その場合には百合の球根を用います。
このように、それぞれの症状に合った生薬を用いると健康になれます。
つまり、「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」は、健康な女性は芍薬・牡丹・百合の花のように美しいという意味かと思います。
美しく、心身ともに健康な女性へと成長したお嬢様に着て頂く、お振袖の柄は牡丹柄がとっても多く、近年、その傾向は更に強いようにも思います。
牡丹は「百花の王」とも言われる花です。なぜこのように呼ばれるかというと、花が大輪で、花弁がとても美しいからです。最初は小さくて硬いつぼみであるのに、いつしかふっくらと膨らんで見事な花を咲かせることから、「富貴」や「幸せ」を象徴する花として着物の柄に愛用されてきました。大変豪華な花で、かつては身分の高い人の着物だけに使うことができたともいわれています。
牡丹が美しい季節がやってきます。
今回は牡丹の花が大胆に描かれたお振袖のコーディネイトをご紹介。
今回は色を極力入れず、エメラルドグリーン、紺、白、ベージュ、黒の5色のみでコーディネイト。
半衿も、もちろん牡丹柄。
重ね襟にはレースを組み合わせて、少し女の子らしさをプラス。
いさぎよいお振袖をお求めのお嬢様にオススメです。
もちろん同じお振袖でも組み合わせ方によっては、イメージが変えられますよ。来店頂き、沢山のコーディネイトをさせて頂きたいと思いますので、是非お気軽にご来店くださいませ。