きもの くらち

きものくらちの小牧店ブログ

牡丹華(ぼたんはなさく)

七十二侯では、牡丹華(ぼたんはなさく)。百花の王である牡丹が開花し始める頃。美しく、存在感があり堂々としている牡丹。中国では、国の代表花として牡丹があげられ、数え切れないほどの逸話や美術に登場します。

牡丹は「百花の王」と呼ばれるかというと、花が大輪で、花弁がとても美しいからです。最初は小さくて硬いつぼみであるのに、いつしかふっくらと膨らんで見事な花を咲かせることから、「富貴」や「幸せ」を象徴する花として着物の柄に愛用されてきました。大変豪華な花で、かつては身分の高い人の着物だけに使うことができたともいわれています。

お母様のお振袖を持ってきていただくと、鶴、おしどり、蝶、鳳凰、孔雀など描かれているものが多い印象です。

 

今の新しいお振袖はお花が描かれたものが9割5分ほど。そのうちの7割に牡丹が描かれているように思います。それほど、牡丹の柄は多いのです。

しかしながら、牡丹の描かれ方、色、配置などで印象は違い、同じお振袖はありません。

 

今回は新しく入荷した、素敵な牡丹柄のお振袖を3パターンコーディネイトしてみました。

白地にメインのお花が牡丹。梅と菊も描かれた色味少な目のお振袖です。

①左 可愛らしいコーディネイト ②中央 カッコイイコーディネイト ③右 個性的コーディネイト

①左はピンクとラベンダー色で柔らかい印象になるように小物合わせ。

②中央は黒、ラメ、金、シルバー、紫で強い印象を与えるように小物合わせ。

③右はマゼンタ、グレーを使い、レースや個性的な小物で個性を出した小物合わせ。

これもほんの一例です。同じお着物でもお嬢さまがどういう風に自分を見せたいかで小物合わせも変わります。まずは自分が着たい着物を選んで、小物合わせを楽しみにご来店ください。世界で一つだけの自分の振袖コーディネイトが出来上がりますよ。