きもの くらち

きものくらちの小牧店ブログ

粋な火消し

2月の終わりごろ、日本国内でも多数の火事が発生し、家や山が燃えるニュースを頻繁に目にしましたね。

江戸時代は民家が密集していることと木造建築の家だったという事もあり、火事が起きれば、たちまち燃え広がり、大きな火災となった事が何度もあったのです。大名や武士で結成される火消しもあったのですが、有名なのが町火消。多くが運動神経抜群な鳶職の人たちで結成されました。というのも、はしごを使って、屋根に登ったり水を運び上げ消化したり、広がらないように家屋を破壊していくという、鳶職の仕事が生かされたのです。

火事の現場で一番の花形とされるのが纏(まとい)持ちで、纏は火消の組を示す旗印、身体が強健で豪勇の者が務めるものとされていて、いち早く現場に駆けつけ、火事場に近い家の屋根で纏をあげるのです。つまり、纏持ちは火を消すためではなく、己の組の活躍を誇示するヒーローの役割だったのです。

町火消にはそれぞれの組に分かれ、その組によって頭巾。法被、股引などの衣装が支給されていて、纏と同じ組のところに出向き、火事を収めていくのです。

今も多くの仕事にユニホームがあるように、一目でわかるような法被を着ることでチームワークを高めていたのかもしれませんね。

そんな火消しの法被にも使われた柄の浴衣をコーディネイトしてみました。

シンプルに見えますが、たくましい体つきの男性が着ていたら、とてもカッコイイと思いますよ。是非、消防士、鳶職のたくましい男性に着用していただきたい浴衣です。