きものくらちの小牧店ブログ
青柳のお振袖
2021.06.20
新潟県 十日町で作られる青柳ブランドのお振袖は、流行にとらわれない百年後も愛される古典デザインと色使い。
十日町地域は、織物産地として1300年にも及ぶ永い歴史をもっています。
特に全国屈指の豪雪地帯として毎年平均2mの積雪があることも大きな特徴のひとつです。年間積雪期間120日の間は、戸外での農作業ができないので、ハタ織にまさる生業はありませんでした。
年間を通じて風が少なく、空気中の湿度が高い多湿地帯。
昼夜と年間の湿度の変化が少ないという、織物を扱うには極めて優れた気象条件が揃っています。
糸や布を雪晒しによって漂白するのも雪の恵み。雪どけ水による豊富な地下水は、染色に好適な軟水で、すばらしい発色効果をもたらします。雪こそが越後縮、十日町織物の育ての親なのです。
デザイン性、色使い、刺繍、染、絞り、一目で青柳とわかる素晴らしさです。年を重ねるごとに良さがしみじみ分かってくるお着物です。
青柳の着物は時代劇にも使用されています。お振袖は、流行に左右されない圧倒的な存在感があります。