きものくらちの小牧店ブログ
誉田屋源兵衛 麻世妙
京都で創業285年を迎える老舗の帯匠。誉田屋源兵衛の麻世妙。
約1万年前。日本列島には大麻が群生し、そこに住む人たちは大麻を生活の中で利用していました。縄文時代草創期から、大麻が生活用品、食品として幅広く用いられていました。
また、大麻は「聖なる植物」でもあり、神道の祭祀では「おおぬさ」と称され、樹皮から採った革を重ねて神様に捧げるのに多く用いられてきたほか、聖域を囲む結界のための麻紐や神殿に吊るしてある鈴の縄として、現在でも広く使用されています。
日常生活から様々な神道儀礼に至るまで、日本人のあらゆるシーンに欠かすことのできない素材だった大麻は、
その繊維を編んで作った大麻布も同様に、縄文の太古から近代に至るまで、他に類を見ない存在感を示していた唯一無二の衣料素材でした。
そんな状況を一遍させたのが、第二次世界大戦後の1948年に連合軍最高司令部(GHQ)からの指令を受けて制定された大麻取締法です。この法律によって大麻の生産や流通は許可制となり、国内の生産量は激減。大麻布は自然と日本から姿を消していきました。
《麻世妙 majotae》では、幻覚物質を含まない大麻を使用することでこの問題を解決。
半世紀以上にわたり「忘れ去られた布」となっていた大麻布を、今一度現代に甦らせた着物です。
麻世妙はいろんなデザインがあり、新作もどんどん出ています。
こちらは龍鯉唐草紋。黒地に紫の龍が織り込まれたデザインがカッコイイです。
こちらは超絶渦巻暈し。
渦巻模様と黒、茶、ベージュのぼかし色が素敵。
こちらはミラノフォルチーニ。ヨーロピアンなデザインが個性的。
麻世妙は特に男性にオススメしたいお着物です。
単衣で作って、夏以外は年中着用できる着物です。
最近は男性で着物を着る方が増えてきていて、カジュアルに着物を楽しみたい方にオススメの麻世妙です。