きものくらちの小牧店ブログ

５月の花

着物の柄は少し先取りが粋でおしゃれだと四半世紀前の着付け教室で習いました。

しかし、今は、季節の花が単独で描かれている帯や着物も少なくなってきているように思います。

というのも、毎日着物を着るのであれば、少し先取りをするというのも可能ですが、たまにしか着ないのに、季節の柄だと確実に使用頻度が下がる。というのが原因で、販売の数が大分減ってきているように思います。

５月の花としては、薔薇、チューリップ、藤、躑躅、牡丹、ダリア、ハナミズキ、マーガレット、クレマチス、スズラン、ドクダミ、撫子、ラナンキュラスなどがあり、花好きにはたまらない季節になってきます。

季節の先取りの花々を帯や着物でまとうのも、着物の楽しさですが、少し難しくなってきているこの頃は、小物の色で季節を表現するのも楽しいと思います。

藤色の米沢紬に博多織の帯を合わせて、小物で季節感を出してみました。

①若草色の帯締めと渋いピンクの帯揚げを合わせて桜をイメージ。３月の装い。

②藤色の帯締めに、藤色と深緑の２色使いの帯揚げを合わせて、藤の花のイメージ。４月の装い。

③藤色とワインレッドの帯揚げに、ワインレッドの帯締めを合わせて、赤ワインを想像させる色使いに。１０月の装い。

④薄いグレーの帯揚げに、白の帯締めを合わせて雪の寒い日をイメージ。１２月の装い。

こんな感じで、小物で季節を表現できるんです。

着物って本当に楽しいです。

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