きもの くらち

きものくらちの小牧店ブログ

夏が始まりますね。

ゴールデンウイークを過ぎ、草むらの中からジーッと夏虫も鳴き始め、いつもと違う鳥のさえずりに気づくとき、とても幸せな気持ちになります。身も心も軽やかになっていく、夏の始まり。

旧暦では卯月。別名は沢山ありますが、春の花が残る花残月、木葉採月(このはとりづき)は蚕の食べる新鮮な桑の葉を採る月の意です。

何度か休眠を繰り返し成長した蚕が、最後に猛然とした食欲で桑の葉を食べると、いよいよ糸を吐いて繭を作り始めます。かつて絹は、日本の重要な産業のひとつでした。農家は蚕の世話と田植え、そして地域によっては麦の収穫も重なって、忙しい時期でした。

「猫の手も借りたい」という言葉はここからきており、猫は大切な蚕をねずみから守ってくれることから、実際に猫を貸し借りすることもあったようです。猫の手は役に立たないもののたとえになっていますが、かつては役に立っていたのです。絹は莫大な利益を生み出し、繁栄をもたらすことから蚕のそばにいて、大事にされていた猫にも福を招くイメージが重なり、絹産業が衰退した後、商売繁盛の縁起物としてまねき猫のかたちになって、今日に続いています。

着物や浴衣にも猫が使われることが多いのには納得がいきますね。

今日は猫と芙蓉の花柄の浴衣をご紹介。

芙蓉の花言葉は『繊細な美』。女性の美しさを表している芙蓉の花と猫の組み合わせの浴衣です。

着物好きの方には猫好きの方が多いとおもいます。当店でも猫好き比率の方が多いような・・・。猫好きの方にもオススメの浴衣です♪