きものくらちの小牧店ブログ
21日は土用の丑
2020.07.14
土用はそれぞれの季節の変わり目を意味し、土の氣が盛んになるとされています。
土は季節の循環と促進を司るという、陰陽五行に基づいた考え方です。井戸を掘ってはいけないなどの言い伝えもあり、季節の変わり目にムリをせず、養生することを教えていたようです。今は夏の土用だけが認識されていますが、本来は各季節にあります。
江戸時代は、うどん、梅干し、瓜など、うのつくものを食べるとされていましたが、鰻を食べることが定着したのは、夏に売れない鰻屋に頼まれた平賀源内のアイデアだとされています。本来、鰻の脂が乗るのは冬で、夏が旬ではなかったのですが、ビタミン豊富な鰻が夏バテ防止に最適な食べ物としてすっかり定着しています。疲労回復の他にも、視力回復や皮膚、髪、痛めた喉などにうるおいをもたせる効果もあります。
鰻柄の着物はなかなか見かけることもありませんが、なんとなく連想するような浴衣で鰻を食べるのもいいとおもいます。ということで、今回は鰻から連想できる浴衣をご紹介します。
①これから鰻漁に行く、漁師のイメージ。
網目模様の浴衣に、男らしい昔ながらの下駄を合わせて。
②うな重を入れる漆器をイメージ。
黒と赤の浴衣に、光沢のある帯を合わせて。
季節や行事に合わせて、それを連想するような着方をするのも、着物ならではの遊び心だと思います。組み合わせ次第で印象が変えられるのも、着物ならではです。
コスプレ感覚で日常を楽しんでみるのも面白いですよ。
浴衣 ①誉田屋源兵衛 綿 網目/緑/黒/漆
②誉田屋源兵衛 綿/黒/赤
角帯 ①誉田屋源兵衛 芭蕉布/生成り/紺
②ヴィヴィジェンヌ ポリエステル/グレー
下駄 ①木/木綿
②水鳥工業 木/ゴム/皮